今までブログを通してさまざまなビザ取得方法を見てきました。その時一見最も王道に見える就労ビザ、これの取得が案外難しい事に驚きました。僕の中で1番苦行にも思える条件「就労期間2年以上」をクリアする為だけにせっせと仕事に励むのはもったいないと感じます。そこで今回は渡航の可能性を広げる為に「起業家ビザ」を見ていこうと思います。起業家ビザの仕組みやどういった形で取得していけばいいのか、実例も見ながら考察していこうと思います。
起業家ビザ
起業家ビザについては以前まとめたものがあるのでまずはこちらをご確認ください。
中国における起業家ビザの取得条件についても詳しく見ていこうと思います。
中国における外国人起業家の就労許可事情
もともとの現行法では
外国人労働者は「就労許可証」と「就労居留許可証」の取得を義務付けられていて、この2つの取得は現地の企業に許可申請してもらう必要がありました。その為中国で起業を考える外国人は雇用する会社が存在せず、観光ビザやビジネスビザでの短期滞在しかできませんでした。
2020年9月1日以降…
2020年9月1日より上海市科学技術委員会(上海市外国専門家局)によって起業準備期の外国人とそのチームメンバーはスタートアップ園区、インキュベーターなどを通じて就労許可を申請できるようにすると発表しています。
個人ではなく起業メンバーでビザの申請ができるのが大きな特徴ではないでしょうか。原則として5名以下という制限はありますが、誰かと協力して海外起業の可能性を広げるというのはある意味真っ当なルールだし成功までのモチベーションにもなりうるんじゃないかと思います。
2020年という事で最近取り入れたばかりの制度なのでまだ整備段階だとは思いますが今後どんどんこういった制度が整っていって欲しいですね。ここでスタートアップ園区とインキュベーターという言葉がでてきました。こちらについてもう少し詳しくみていきましょう。
スタートアップ園区
上海スタートアップ園区
スマート都市が支える中国の経済成長 蘇州の工業区などがモデルに
中国では”ある事業の発展に特化した区域“がいくつか存在しています。それは蘇州の工業園区であったり今回スタートアップ園区となった上海市浦東新区であったりします。
特定園区ではその事業の関連会社を呼び込んだり海外の企業を積極的に誘致したりしています。スタートアップ園区では“これから中国の経済発展や社会的ニーズを満たすもの”とある程度幅を持った誘致の仕方をしています。
外国人起業家にとってありがたいスタートアップ支援地域は今後どんどん経済発展に貢献する事で拡大していって欲しいと思います。
では次にインキュベーターについて見ていきましょう。
インキュベーター
インキュベーターという仕事をしています
インキュベーターとは新しいビジネスの起業家やベンチャー企業に元手となるお金を投資し、事業のノウハウを提供したり事業を支援してくれる専門家を紹介するなどのサポートをしている団体のことです。投資だけではなく具体的な事業支援をする事が同じくベンチャー企業に投資をするベンチャーキャピタルやエンジェル投資家との違いです。
では、実際にどんな支援団体があるのでしょうか。具体例を見ていきましょう。
なぜ深圳はイノベーションを生み出せるのか?
深圳にあるYQ Venturesを例に見ていきましょう。こちらは深圳市から「海外イノベーションセンター」として認定された民間企業で深圳のインキュベーターです。投資、コンサルティング、技術移転を事業の中核としていて教育機関、政府、財界との人脈を通じてこれまでに100以上のプロジェクトのインキュベーションに携わってきています。
こちらの企業は一例として挙げましたが、この様に新規事業を始める人々を支援する企業も数多く存在しています。
日本の海外向け事業支援を行う団体の一例もあげておきます。
海外での起業を考えるだけでなく、海外に目を向けたときにこういった存在がいるというのを知っておくだけでも心強いと思います。
まとめ
今回の調査で就労ビザの取得条件を満たさないからといって海外渡航を諦める必要はないという事がわかりました。単に渡航目的ではなくても、もし起業アイデアを持っているなら、一度インキュベーターのちからを借りてみるのも一つの手だと思います。また、中国には特定業種の園区が多く存在している為、自分に合った地域があるなら今後起業する地域の候補にしてみるのも面白いですね。
今後も渡航の可能性を広げる為の投稿を続けていこうと思いますのでよろしくお願いします。
それでは、また。下次见, 拜拜👋
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